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図書館総合展サテライト会場めぐり 横浜市歴史博物館図書閲覧室さん/大倉精神文化研究所附属図書館さんに行ってきました
こんにちは、Jcrossスタッフ 赤枝です。
2022年の図書館総合展_ONLINE_plusは、昨年に引き続きオンラインだけではなくサテライト会場が用意されています。サテライト会場は実際に足を運んで見られる会場で、今年は30以上も登録されています。
さて、11月初めの秋晴れの日、ウパっちと「横浜市歴史博物館図書閲覧室」と「大倉精神文化研究所附属図書館」に訪問してきました。
まずは横浜市営地下鉄「センター北」駅から徒歩5分ほどの場所にある「横浜市歴史博物館」へ。ちょうど「追憶のサムライ -横浜・中世節のイメージとリアル-」という企画展が開催されていて、これに関連するワークショップも行われていたので、館内はとてもにぎやかでした。また博物館の常設展では先土器時代から現代までの横浜近辺の様子が模型などで分かりやすく紹介されています。
今回訪問した図書閲覧室は、企画展エリアと常設展エリアを結ぶ通路沿いにあります。入り口には「サテライト会場」のパネルも貼られています。
私が訪問した時にはちょうど小学生くらいの子どもとそのお母さんが入室していて、司書の方と一緒に資料を探して確認しているところでした。
室内の中央に閲覧机があり、壁に沿って書架が並んでいます。入り口近くのブックトラックには、企画展に関連した資料が並べられていました。博物館を見て興味がわいたことを深く掘り下げられそうです。
こちらの図書閲覧室には、蔵書検索の他、「横浜スカーフ・アーカイブデジタル資料」を検索できるパソコンが置いてありました。戦後、横浜ではスカーフの輸出が盛んだったとのことです。これまで横浜市工業技術支援センターにおいて保管、活用されていた約11万点のスカーフ資料(平成6年に日本輸出スカーフ等製造工業組合から横浜市に寄贈)とデータベース(平成25年に「横浜スカーフ研究会」作成、意匠登録部分を切り取った断片など約3万点のデータ保存)が今年スカーフ・アーカイブとして博物館に移管され、データベースを図書閲覧室で閲覧できるようにしたそうです[※1]。今見てもなお素敵なデザインで、横浜の地場産業として経済を支えた、というのも納得できました。
横浜市歴史博物館を後にして、同じ横浜市にある、「大倉精神文化研究所附属図書館」にも行ってきました。
大倉精神文化研究所の入っている大倉山記念館では、ちょうど「第38回大倉山秋の芸術祭」を開催中で、ホールや集会室ではコンサートや展示などいろいろなイベントが行われていました。
大倉精神文化研究所附属図書館でも、この期間に和装本作りのワークショップを開催したとのことです。見本の展示の他、芸術祭に関連した展示が館内に並んでいました。
大倉精神文化研究所は、実業家である大倉邦彦氏が昭和7年に開設した研究所です。今年で創立90周年ということで、大倉氏がヨーロッパにて購入した貴重書の中から「アリストテレス」「プラトン」の資料が展示されていました。
この図書館は心の修養や研究、教育を目的とした精神文化の専門図書館です。創立者である大倉氏は国内外から集めた図書を人々の学びに使用してもらうために、研究所開設の際に誰でも無料で利用できるこの附属図書館をつくったとのことでした。現在もこの精神は活かされており、貴重コレクションを利用する研究者だけではなく、地域住民のための公共図書館の役割も兼ねています。
今回は2館巡りましたが、他にもサテライト会場がたくさんあるのでいろいろな図書館の活動を実際に見られそうで、楽しみです。
また、サテライト会場では、会場巡りするときにはお供にしてもらいたい「図書館総合展2022サテライト巡り」のLibraryNAVIも用意しています。訪問時のメモも書けるようになっていますので、サテライト会場で配られているのを見かけたら、使ってみてください。
次はどこのサテライト会場に行こうかな、とワクワクしています。サテライト会場の方、どうぞよろしくお願いいたします。
- ※1
- [2022年11月14日]「これまで横浜市工業技術支援センターにおいて~」以後、文章を補足修正しました。