図書館散歩
清澄白河にある2つの図書館とブルーボトルコーヒーのつながり!?
清澄白河(きよすみしらかわ)は東京駅から西に位置する江東区の落ち着きある地域です。最近では、ブルーボトルコーヒー日本1号店ができたことで一躍名を広めました。
この地域では現代美術館が開館したこともあり、アートやカフェの街として注目を浴びています。そんな清澄白河で100年を超える歴史ある図書館と新しい専門図書館があるのをご存知ですか?そんな二つの図書館と近隣のスポットを巡る散策はいかがでしょうか。
緑に囲まれた物静かな風格―深川図書館
清澄白河駅から徒歩8分。清澄庭園を回り込むように進むとモダンな外観の図書館が現れます。緑豊かな広い庭園に隣接していることもあり、静かで落ち着いた雰囲気で来館者を迎えてくれます。
明治42年(1909年)東京市立図書館として設立され、2015年現在で106年。今は江東区の区立図書館として地元民はもとより、古くからの蔵書を求める人たちに利用されています。
館内の二階へと続く階段にはステンドグラスがあしらわれ、趣きあるディテールと曲線で静かに訪れた人の視線をうけとめ、館内に穏やかな光を落としています。
※館内の写真は許可を得て撮影しています。
- 深川図書館(ホームページ)
東京都江東区清澄3−3−39
近代美術の風―東京都現代美術館 美術図書室
清澄白河駅から徒歩14分。深川図書館からも徒歩14分の場所に東京都現代美術館があります。
1995年(平成7年)に開館した東京都現代美術館には美術図書室も併設され、多くの美術書に触れることができます。また、売店でも多くの現代アート本や雑貨などが並び、展示以外でも多くのアートに触れることができます。
美術図書室は休憩や勉強での利用はできませんが、無料で多くの近代美術書に触れることができる貴重な場所です。施設内にはカフェや休憩スペースも設置されているのでゆったりと休憩することもできます。
- 東京都現代美術館 美術図書室(ホームページ)
東京都江東区三好4-1-1
悠久の時がながれる―清澄庭園 清澄公園
清澄白河駅から徒歩3分。深川図書館に隣接する清澄庭園は広く、都内の喧騒を忘れられるとても落ち着いた空間です。ベンチなども多く設置され、ゆったりと庭園を望めます。
清澄白河駅から深川図書館へ向かうには、清澄庭園をこえることになりますが、清澄庭園を通り抜けることは出来ません。庭園側からは柵ごしで図書館を眺めるとこができます。
- 清澄庭園(ホームページ)
東京都江東区 清澄3丁目3-9
サードウェーブ―ブルーボトルコーヒー
今、清澄白河と言えばブルーボトルコーヒーですね。
ブルーボトルコーヒーは、サードウェーブコーヒーと言われる豆にこだわり一杯ずつ丁寧に淹れていくスタイルで、日本の伝統的な喫茶店に刺激を受けた創始者がアメリカで始めたカフェスタイルです。
新しいスタイルとして日本で受け入れられ、また新たに伝統的な喫茶店の良さを再発見することができます。
「長く親しまれてきたもの」と「新しいスタイル」が混ざり合ったブルーボトルコーヒーが、「深川図書館」と「東京都美術館美術図書室」のある清澄白河にできたことに偶然だけではないつながりを感じるような気がします。
店舗自体はあまり席数が無いため、落ち着いて腰を下ろすことは難しいかもしれませんが、コーヒーをテイクアウトして散策しながらゆっくりと味わうのもいいかもしれません。
ブルーボトルコーヒー以外にも近隣には倉庫を改装したカフェやギャラリー、公園などが点在し、清澄白河の今を感じることができます。
- ブルーボトルコーヒー 清澄白河(ホームページ)
東京都江東区平野1-4-8
今いる場所の過去を味わう―深川めし
深川の名の通り、深川めしは外せません。
深川江戸資料館の近隣をはじめたくさんの深川めし屋さんが点在します。たくさんのあさりと出汁のしみた炊き込みご飯、磯の香りが食欲を誘います。
貝がたくさん採れた頃、海がもっと近かった頃を感じられます。味は、是非ご自身で確かめてください。
元々下町エリアであり、徒歩圏の森下駅の周りには老舗酒場も多く存在し、夕暮れとともに、歩いてきた路の記憶を肴に軽く一杯を楽しむこともできます。
歴史あるものから新しい文化が生まれる街
歴史ある深川図書館、近代美術の美術図書室。深川の歴史と新しく変わり始めた清澄白河の街。歴史あるものが新しいものに混ざり合い、新しい文化が生まれる街。
新しい発見、新しいアイデアが生まれるかもしれません。
担当:平塚