レポート
「東京都立農業高等学校図書館」東京・学校図書館スタンプラリー2024
東京都内の学校図書館が夏休み期間に図書館を公開する「東京・学校図書館スタンプラリー2024」がこの夏も開催中です。今年は東京都内の33校の学校図書館が公開しているとのことです。
Jcrossのスタッフも毎年楽しみにしているこのイベントは、昨年「Library of the Year 2023 ライブラリアンシップ賞」に選ばれています。
7月29日(月)に、東京都立農業高等学校図書館が公開されたので訪問しました。
東京都府中市にある都立農業高等学校は、京王線府中駅から徒歩5分ほどの位置にあります。この日は猛暑でしたが、府中駅前には立派なケヤキ並木があり、高校のすぐ近くまで日差しが遮られていて歩きやすい道のりでした。
図書館は校舎の3階にありました。
館内でスタンプラリーの台紙と「学校司書が選んだ小中高生におすすめの本」の冊子、そして「農業高校図書館クイズ」を受け取りました。
このクイズ用紙を手に、まずはクイズに挑戦することに。
クイズ用紙を見ると、都立農業高等学校についての説明とそれに絡めた問題になっていることに気づきます。都立農業高等学校は創立115年と歴史ある学校です。全日制では農業に関する「都市園芸科」「緑地計画科」「食品科学科」、家庭に関する「服飾科」「食物科」の合計5つの学科が設置されています。定時制には「食品化学科」「普通科」の2つの学科が設置されています。クイズの内容は、農業の専門書を探す問題、造園技術の資料を読ませて回答する問題、ぶ厚い料理本のページ数を確認する問題、などバラエティに富んでいました。ページ数を確認する問題では棚から取り出すのも重そうな本ばかりだったのでOPAC(蔵書検索システム)を使って回答しました。わたしにはなじみが薄い分野もあり、なかなか難しかったです。
クイズの参加賞として定時制の生徒さんが作成したというしおりをいただきました。折り紙を三角に折りページの角に挟むタイプのしおりです。一つ一つにかわいらしいシールが貼ってあり、どれをもらうか真剣に悩んでしまいました。
596の棚に並ぶ食品や料理の資料の背表紙には、カラフルな丸いシールが貼られていました。司書の宅間様にお尋ねしたところ、学校の課題に対応したシールを作成して背表紙に貼ってテーマごとに棚にまとめるようにしていると教えていただきました。シールの種類の多さに驚きます。専門資料が多い学校図書館の工夫なのだなと感じました。
学校の特色についても宅間様に色々と伺いました。校舎に隣接した場所に農園があり製茶工場も持っていること、少し離れた場所に農場も持っていてそこでも活動していること、大國魂神社への参道となっている府中駅前のケヤキ並木を保存する活動も手伝っていること、など、専門学科で学んでいる生徒さんたちの学校生活の様子なども教えていただきました。
和やかな雰囲気で、スタンプラリーの他の参加者の方ともお話がはずみ、楽しく見学させていただきました。ありがとうございました。
文/赤枝幸子 (株式会社ブレインテック Jcross担当)