レポート
オープンしたばかりの泉大津市立図書館シープラで、大阪弁ラジオ体操を体験!
毎年11月には「図書館総合展」が開催されていますが、今年はオンライン開催に加えてサテライト会場という実際に訪問できる会場も用意されています。そのサテライト会場の一つである、泉大津市立図書館 シープラをJcrossの広報部長ウパっち[※1]と共に訪問してきました。
シープラは今年の9月にオープンしたばかりの図書館。南海電車の泉大津駅に隣接するアルザタウン泉大津の4階にあります。
ゲートを通り中へ入った視線の先にあるカウンターからは、低めの書架ごしに館内のどのエリアも見わたすことができるようになっています。カウンターやその周辺ではスタッフの方たちがいろんな方向を向いて、ずっと立っていらっしゃったのですが、常に館内のすべてに気を配られているからだとわかり、皆さんのあたたかい気持ちを感じました。
館内には、書架が並ぶエリア以外に、4つの特徴的なエリアがあります。「のぼるん」「つくるん」などのこれは何?と思わせる「るんるん」エリア。「ティーンズ会議室」や「スタディルーム」などのグループ学習をしたり、集中できる場としての「ラーニング」エリア。「会議室」や「オープンセミナースペース」などの「ビジネスサポート」エリア。
そして、「いずみおおつ」をキーワードにしたエリア。ここでは、「ここリソース」「おりあみゅー」という日本一の毛布のまちとなった泉大津の歴史や産業情報を紹介するコーナーと、初代図書館長でもある近藤朴斎が約8000冊の蔵書を寄贈したところから始まったという泉大津市立図書館のあゆみを紹介する「はじまりウォール」があり、「朴斎文庫」として保管されている和漢書も紹介・展示されています。
「シープラ」では、図書館総合展の会期中にもたくさんのイベントを企画されていますが、サテライト会場となったからイベントの数が多い、ということではありません。さまざまな年代や人生のステージの人たちをターゲットにしたイベントが開催されています。
私たちが訪れた日も3つのイベントが予定されていて、そのうちの2つを見学させていただきました。
一つ目のイベントは、「健康セミナー」。シープラと大阪大学の共創機構連携事業の初回のプログラムで、65歳以上の方を対象とした「健康に長生きするための運動って?」と題されたセミナーでした。オープンなスペースでのセミナーは、講師の先生との距離感も近く、参加者の皆さんもリラックスされていて、なごやかな雰囲気のなかで進められていました。バランス能力を確認する簡単な動作も紹介されていて、試しにやってみましたが、堂々と大丈夫でした!と言いがたい自分の微妙な状態に変な汗をかきました。
二つ目のイベントは、「図書館でラジオ体操」。こちらは毎月第4水曜に開催しているイベントとのこと。シープラのサイトには「市内の会場とオンラインでつなぎ、みんなでラジオ体操しませんか?」と書かれています。そしてよくみると「大阪弁ラジオ体操を一緒にしませんか?」とも。
この案内だけで、一体どういうこと?と気になっていたのですが、参加してみたら、そういうことか~と。「シープラ」と泉大津駅高架下の「もんとパーク」、市内の「認知症カフェ」、そして泉大津市と隣接する忠岡町の「薬局」の合わせて4カ所をZOOMでつなぎ、ご当地版のラジオ体操の「大阪弁」バージョンで第1・第2体操をして、最後に記念撮影をして終わる、というものでした。多くの人になじみのあるラジオ体操ですが、地元の言葉で進められるので、いつものそれとはまた違った楽しさもありました。
見学をしたのは平日の午後だったのですが、本を読んだり宿題をしている小学生、学校帰りに制服姿でやってくる中高生、自分の思うままに本を探したりイベントに参加している大人たち、といろいろな人が利用していました。
市立の図書館といえば、そこに在住・在勤・在学している人たちへのサービスを行っているところが多いですが、こちらではイベントの参加申し込みは誰でもWelcome。図書館カードも日本国内に在住の人であれば作ることができるということで、私たちも手続きをしてカードを作っていただきました。
たくさんの人に利用して欲しいという思いの詰まったシープラ。
そして、まだまだやりたいことがたくさんある、とおっしゃっていた河瀬館長。いつ訪れても何かがありそう、と私たちに感じさせてくれたのは、きっと館長をはじめとする中の人たちのそんな思いがつまっているからだと思います。
文/浜田博子 (株式会社ブレインテック Jcross担当)
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