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レポート

ライブラリー・ナビをつくってみよう

掲載:2017年1月24日

第18回図書館総合展では、11月8日(火)と10日(木)の2回、ライブラリー・ナビ研究会とJcrossの運営元である株式会社ブレインテックの共催で「ライブラリー・ナビをつくってみよう」というワークショップが開催されました。

※ ワークショップの内容は両日とも同じです。

今回は実際にライブラリー・ナビを作ってみることで、今までよく知らなかったという方たちにも、もっとライブラリー・ナビを知ってもらいたいという目的で企画されました。

ワークショップ全体の様子

Jcrossミニトーク

各ワークショップの前には、ブレインテックのブースにおいて、ライブラリー・ナビをテーマにした「Jcrossミニトーク」が開催されました。

8日はライブラリー・ナビ研究会の松田ユリ子さん、10日には同じくライブラリー・ナビ研究会の田子環さんをゲストに迎え、ライブラリー・ナビとはどういうものか、ナビの利点やどのように活用しているか、等のトークで会場も盛り上がっていました。

Jcrossミニトーク中の田子環さんJcrossミニトーク中の田子環さん

ライブラリー・ナビをつくってみよう

今回のワークショップでは、8日の回がライブラリー・ナビ研究会の宮永敏明さんと松田ユリ子さん、大川信子さん、11日の回が同じく宮永さんと田子環さんがそれぞれ講師を務めました。

講師の宮永敏明さんと大川信子さんワークショップ開始前に準備をする、講師の大川信子さん(写真左)と、同じく講師の宮永敏明さん(写真右)

ワークショップでは参加者が実際にライブラリー・ナビを作るわけですが、講師から発表された今回のテーマは「自己紹介」でした。

自己紹介は自分自身についてのことなので、資料もいらず、その場で作れるためワークショップでのテーマとしてはうってつけとのことです。

まずは表紙にライブラリー・ナビの顔である「LibraryNAVI」のハンコを押すところからワークショップは始まりました。

ライブラリー・ナビは「共有すること」を前提に考えられたツールで、この「LibraryNAVI」のロゴを表記することは、もらった人が再配布したり、その内容を参考にしてアレンジしたナビを作ったり、自由に再利用することができることを意味します。

LibraryNAVIのロゴを入れる参加者

続いて、あの独特のじゃばら折りの折り方を教えてもらいました。

講師の宮永さんは表紙の幅を決める際に重要な99mmの折り位置を発見したという方で、今では印を付けなくてもこの位置で折ることができるという神業の持ち主です。

ナビの折り方を説明する講師ライブラリー・ナビの折り方を説明する、講師の松田ユリ子さん(写真左)と宮永さん(写真右)

参加者も最初は上手くできるかどうか不安な様子でしたが、折り進めていくうちに次第にあのライブラリー・ナビの形が見えてきて、完成した時には思わず感嘆の声があがっていました。

宮永さん曰く、「ここが一番盛り上がるところ」とのことでした。

参加者がナビを折っている様子

続いて、今回のテーマである「自己紹介」にそって、仕事や住んでいる場所、趣味、好きな本、好きな食べ物・・・など、見出しを5つ考えて、下書き用紙に書き出します。

下書きをする参加者

見出しと内容が決まったら、いよいよ本番の用紙に書いていくのですが、今回であれば自己紹介なので似顔絵を入れてみるとか、文字だけでなくイラストを書き添えたりすると、より魅力的なライブラリー・ナビになるとのことです。

皆さん、限られた時間の中で黙々と作業に集中していました。

仕上げの作業に集中する参加者

ライブラリー・ナビで自己紹介

今回は「自己紹介」がテーマなので、完成した後は、そのライブラリー・ナビを持って、実際に自己紹介を行ないます。

お互いのライブラリー・ナビを交換し、「裏表紙はこういうことを書いたらよかったのね」「イラストが上手ですね」など、お互いに感想を述べ合いながらとても盛り上がっていました。

こうしてお互いの作品を見せ合うことで、ワークショップで学んだことについて、皆さん、より理解を深めることができたようでした。

時間の許す限り相手を変えていろいろな人と自己紹介を行ない、ワークショップは終了となりました。

参加者が作成したライブラリー・ナビワークショップで参加者が作ったライブラリー・ナビ

そして最後に、今回のワークショップの参加者には、お土産としてJcrossオリジナルの「ライブラリー・ナビスタンド」がプレゼントされました。

Jcrossオリジナルのライブラリー・ナビスタンドJcrossオリジナルの「ライブラリー・ナビスタンド」

また、今回のワークショップでは、Jcrossのコレクションコーナーにでも数多くご協力いただいている大田区立大森南図書館の髙井陽さんが、ご自身で作られたライブラリー・ナビ、40数種類を持参し、参加者の皆さんもそれらを見ながら、様々なテーマでライブラリー・ナビが作れるということに感心していました。

髙井陽さんのライブラリー・ナビ大田区立大森南図書館の髙井陽さんが持参したライブラリー・ナビの数々

ライブラリー・ナビのこれから

今回の図書館総合展では、ブレインテックブース内の、Jcrossの展示スペースでも、ライブラリー・ナビを紹介していました。

ブースを訪れた人たちの中には、ライブラリー・ナビを初めて見るという方もいましたが、じゃばら折りで特徴のある形のライブラリー・ナビに皆さん興味津々で、「自分たちでも作ってみたい」という反響も多くいただき、今後、ライブラリー・ナビがもっと広がっていく可能性を感じました。

これを機に、参加した皆さんには、図書館ツールのひとつとしてライブラリー・ナビを活用していただき、そして今後多くの図書館でライブラリー・ナビを目にする機会が増えていくことを期待したいと思います。

レポート/秋葉小夜子 (株式会社ブレインテック Jcross担当)