カツ
Lifo - 第一話 「りふぉがたり ~Lifoな人が語る」 - 「Lifoは自分にとってちゃんとするための練習や経験を与えてもらっている場所です。」 -
「Lifoは自分にとってちゃんとするための練習や経験を与えてもらっている場所です。」
末田真樹子さん
(神戸大学附属図書館)
インタビュー担当: 松村 悠子(長崎大学附属図書館)
1. まずは自己紹介をお願いします。
自称おこもり図書館員。だけどちょこちょこ外に顔を出しています。
現在、神戸大学附属図書館情報管理課電子図書館係に所属しています。
電子図書館係はデジタルアーカイブを中心とした電子図書館事業を担当しています。
今は学術論文のリポジトリのコンテンツ収集活動をしています。その他、リポジトリに関するパンフレットや通信づくりなど、広報活動を行っています。
神戸大のリポジトリは、コンテンツ収集だけではなくTwitterでも情報発信をしていますよね[※1]。 あのアイコンのキャラクターは、イノシシですか?かわいいですよね。
ありがとうございます。そうです、いのししのカーネルくんです。
さて、末田さんは出身大学にそのまま採用されたんですよね。学生時代の専攻とか、お聞きしてもいいですか?
2008年3月に卒業して、翌月の4月から働いています。学生時代は哲学専修に所属していました。
卒業論文のテーマはハーバーマスというドイツの社会哲学者です。NDCでは社会学に分類されることが多いですが。
自分の通っていた大学に就職するというのは、サービスを受ける側としての視点をはじめから持っているということなので、結構強みじゃないかと個人的に考えているのですが、その辺りを実感することはあります?
サービスを受ける側の視点を持ったまま就職できたことは、よかったと思います。
たとえば、小さなことですが、製本のお知らせを受入情報とは別個にHPのお知らせ欄に書いたり、本棚が汚いと嫌だなあと思っていたので、積極的に整理していたり。
そういった視点はすごく大事なことだと思います。 本棚が汚いとか、表示が分かりにくいとか。 図書館で働こうと思ったのは、ドイツ哲学を専攻する前ですか?
いえ、図書館で働こうと思ったのは、夏期司書講習を受けた時と就職活動を始めてからです。
私も司書講習出身なんです。国立大では司書資格を取れない所が多いですね。
ですです。夏期講習では学生はもちろんですが、現役の職員の方も多く見かけたように思います。
取りたいと思ったら、通信教育という方法もありますけど通信よりも夏期講習の方が短期で集中的にとれたので、よかったように思います。
司書講習の後、就職活動を開始されたわけですね。職種は図書館系ですか?
実は、普通に就活をしていました。自分が秋口に活動していたころは、セミナー等で企業をまわって...ぐらいでした。
けれど途中で、挑戦もせずに図書館員をあきらめるのもなぁ、大学の人たちに関わる仕事がしたいなと思い直して、方向転換して、今に至ります。
|
---|
2. あなたとLifoの関わりについて教えてください。
出会いは2009年にARGに掲載された No.359の記事です。記事を拝見して面白そうと思いました。自分と同年代の図書館員からを学びたいと。 ちょうど同じ時期にARGカフェ&フェスト@京都[※2]が開催されて、そこでLifoな方々に出会い、活動に関わるきっかけになりました。
MLに入ったあとすぐにオフラインで直接Lifoな人とお会いできたということなんでしょうか。 それともあった後に入ったのかな。
ML加入→ARGカフェ&フェストです。ML加入が1/26、ARGカフェ&フェスト@京都が2/21でした。
九州にいると、関西や関東ではARGカフェや各種研究会などのイベントが頻繁に開催されていて、うらやましいです。 こういったイベントでLifoな人に会うことって結構あるんでしょうか。
見知った顔に出会うことはちょくちょくあります。
Lifoな人+関西に限ると、翌年のARGカフェ&ARGフェスト@大阪(8/23)[※3]で光森さんが登壇者として登場したり。あと、どなたがLifoな人か分かっていないこともしばしばあるので。
関西地域はMLの登録人数も多いし、気づかないうちに会っている可能性は高そうですね。 ところで、チームせんとくん、チームしかレンと、末田さんはLifoにおいても積極的にチームでの活動にも参加していらっしゃいますが、それぞれどういった経緯で参加するようになったんでしょうか。
チームせんとくん[※4]は確か「『専門図書館』に記事を書きませんか」というお誘いをいただいたことがきっかけです。 Lifo関西の紹介をして欲しいというお誘いをいただいたことがきっかけです。
せっかくだし、一人で書くわけではなさそうだしいいかなという思いからお引き受けしました。
2010年のチームしかレン[※5]は、LifoのMLでのチームメンバー募集の呼びかけを読んで、せっかく関西で開催されるし、面白そうだし何かできないかなと思って、手を上げました。
チームせんとくんを経験していたことから、チームしかレンへの参加に関しては精神的な面でのハードルは低かったと思います。両者に共通するのは「せっかくだし」ですね。
「せっかくだし」という動機で気軽に参加するのも、なかなか勇気がいることだと思いますが、Lifoは結構その辺りのハードル、活動に関わるにあたっての敷居が低い印象がありますね。
そう思える規模や雰囲気なのかな。タイミングがよかったのも大きいです。
チームせんとくんの原稿作成はオンラインでほとんど行われたそうですね。
チームせんとくんの原稿は、各章をそれぞれが担当し、それらの原稿を合体させるかたちで作成されました。
原稿はメールorGoogleグループへアップロードしていました。
最終確認はskypeのチャット機能を使ったことがありましたが、主にメールで進めました。
Googleグループは、チームしかレンでも基幹ツールでしたね。チームしかレンでは色々とお世話になりました。
Google Waveの登場も衝撃的でしたが、Google グループの存在も大きかったです。
チームしかレンにおける末田さんは「お嬢」とみんなにかわいがられている印象がありました。
申し訳ないやら恥ずかしいやらですがチームしかレンジャーのみなさんと活動できて、刺激をたくさんもらえました。その刺激をいいご恩送りに繋げられればと思います。
3. 最後にLifoや図書館界についてひとことどうぞ。
(Lifoは)色々な人が関わってくれているように思います。また、おこもり図書館員が外に出て「見られる」って大切だなと感じます。
見られることでサービスもよくなるし、見てくれる方々に説明しようとすることで、仕事に対して、よりきちんと向きあえるというか。
そういった意味で、Lifoは自分にとってちゃんとするための練習や経験を与えてもらっている場所です。チームに参加させてもらったことで、職場のワーキンググループでの仕事の進め方の参考にもなりました。
2010年10月、メールおよびGoogle Waveにて。
インタビュー担当: 松村悠子(長崎大学附属図書館)
- [※1] 神戸大学学術成果リポジトリ Kernel
URL:http://www.lib.kobe-u.ac.jp/kernel/
Twitter ID:kobekernel - [※2] 2009年2月21日開催、第3回ARGカフェ&ARGフェスト@京都
- [※3] 2009年8月22日開催、第5回ARGカフェ&ARGフェスト@大阪
- [※4] 2009年、『専門図書館』へ投稿する記事を作成するために結成。完成した記事は
石道, 大谷, 末田, 谷, 長谷川, 光森 . Lifo-図書館員が出会う場所. 専門図書館2009(238):37-40. - [※5] 2010年9月17日開催の第96回全国図書館大会第16分科会の発表にあわせて結成された。 メンバーは「しかレンジャー」と呼ばれる。